そう、いい子だね。君。これってゲームなんだよ、だから静かにしててくれないかなぁ。あ、目を閉じて。そうそう、本当におりこうさんだね!
「ねぇ、君何してるの?」
「見たらわかるだろ?」
地面に広がっていた真っ赤な紙と自分よりもわずかに幼い少年。何もかもが夜の色をおびてどす黒く見えた。私は幼い時にこんなのを見たことがある。とても似すぎていてよくわからない。
「やめなさい。」
「その口調はムカつくなぁ。」
何かもう少しでそれとこれを一本の糸でつなぐことができるのだけど、あともうひとつ何かが足りない。落ちていく赤い紙。
「やめなさい。」
「どうして?ああ、そうかぁ・・・」
言 わ な い で ! それを聞いてしまえば私の中の繋がらない糸は簡単に一本の糸になってしまう。どうにかなってしまうから。
「血みたいだよね。」
そうだ、血だ。
この暖かく生ぬるいものは何?
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