の髪が好き。あの色と髪からするいい匂いが好き。長い睫も目も筋の通った鼻も薄い唇も。手も指も足も全部好き。全部欲しい。俺ってこんな独占欲強かったんだな。聞こえてたらこっち見てくれねーかな。(そんなわけねーな。)が俺の前を通るといつものいい匂いがした。シャンプーか香水かはわからないけど。香水嫌いだからシャンプーだったらいいな。いつか聞こう。通り過ぎたあいつの後姿に惚れてみる。わーくだらね!俺に振り向け!と目が合うと急いでが俺から目を逸らした。気があるのかないのかどっちだよ。はっきりしろよ。おーい、お嬢さん。


檜佐木君が好き。あの全部を見透かすような目とか、煙草の匂いとか。あの声を聞くと鼓動が早くなるよ。それぐらい好き。誰かを好きになると全部知りたいと思うけど結局全部なんかわからなくてすれ違いのさようなら!檜佐木君の前を通るとただでさえバクバク言ってる心臓が飛び出そうになる。我ながらチープな表現に落ち込むよ。やばいよ!目が合っちゃったよ!!急いで逸らしちゃったよ!絶対不自然に思ったよね。変な子みたいだよ、わたし!(否定できないね)わースゴク見てる。

ゴツン。(緊張しすぎて頭ぶつかった!死にてー!!)

「っ・・・!」

「笑うなって!空気読めって!」

「澄ました顔してそーゆーとこ可愛いよね。」

「いいだろ?ギャップが。」

「あはは!すごくいい!」



oh...!my destiny!

(051211)