暇で暇で仕方がない。それが、中途半端な破面の欠点だ。ウルキオラは藍染様に従順でしかも強い。グリムジョーは強い。私は、廃棄処分されてしまうほどの愚かさはない。けれど、彼らのように強くもない。 「見ーつけた。」 「うるさくするなら来るな。」 「しなーい。」 ひとりがけのソファーに座っているイールの膝の上に座って抱きついた。「重い」なんて声は聞こえない。 「藍染様はそーんなこと言わなーい。」 「なら、藍染様の所に行け。」 イールの首にキスをした。痕なんかつかない優しい触れただけのキス。正直、私は藍染様が好きじゃない。「おいで。」と言い藍染様はよく私を膝の上に乗せて抱きしめてくれる。その後は想像通り。私はそんなこと言えやしないわ。だって目の前に王子様がいるのよ。(ごめんなさい、嘘。惜しげもなく言えるけど今だけはわかって!)中途半端な感情を持った破面は困る。もっと私が創造者への愛で満ちていたなら飢えにも似た渇きはなかったはずだ。 キスは「オウジサマから」が本当なのでしょう? だったら、Princess is waiting for Prince's Kiss! |
(060904)