あたしが破面としてこの世に生を受けたとき藍染はあたしに恍惚とした目を向けて私に問いかけたんだ。 「名前は?」 あたしはその表情に自分がどうなる運命かぐらいわかってたんだ。あたしは他のヤツらより賢いみたいで、まぁそれが災いしたってだけの話だよ。2回目の問いにようやくあたしは声を出して「」と言った。あたしは藍染なんかじゃなくその後ろにいたヤツに興味があった。銀色の髪に禍々しく光る細い目から覗く青い目。ヤバイ。たまんない。 随分肌が冷え切った頃、藍染は自分の羽織をあたしにかけて肩を抱き歩かせた。誰もいない白い部屋に連れて行かれ本当にあたしが服を着たのはあたしの「運命」が終わってからだ。 「・・・かわいそぉに。」 「・・・あんた誰?」 「のご主人様の仲間や。よろしゅうね。。」 あたしは別に肉便器になろうと何でもよかったんだ。生きることができたら。でもあんたはあたしにそれ以上を与えてしまった。 「どーせ、失敗して死ぬんだよ?あんた達何がしたいの?」 そう。他のヤツらより賢いのが災いした。それを聞くなり「藍染の仲間」は笑ってあたしを押し倒して手を押さえつけて上に覆いかぶさった。 「かわいそぉに。ちょっとぐらいバカやったらこーんな思いせぇへんのにね。賢いのも考えモノやね。これから僕のすることわかるやろ?僕な怒られるの嫌いやねん。」 「・・・怒られたくなかったらヤんなきゃいいんだよ。」 「男はこういう生き物なんよ?また賢くなったねぇ。」 あんたはやっぱりあたしの身体に無駄に痕をつけることなんかしなかった。あたしはそれを確認するまで生きた心地がしなかった。2回目の「運命」はそうして終わった。 「僕はそんなバカせぇへんよ。」 急いで服を着ようとするとまた手が伸びてきた。 「邪魔。」 「僕を本気にさせたら知らんよ?痕も残すよ?のご主人様の前でを犯すよ?」 「・・・ヤれるもんならヤってみろ。」 「ええの?」 首にゆっくり、それでも噛み付くようにあんたの首が落ちた。ヤバイ。あの感覚。意味のわかんない高揚感に襲われて息を呑む。その瞬間だった・・・ 「ギン。。」 あたしはバカだ。こんな事ぐらい簡単に予想できた。憎む憎まないなんて陳腐な問題じゃない。あたしはまだまだ甘い。こいつらの掌で転がされて生きるなんてやってらんない!ふざけんなよ!!そいつは首元でゾクゾクするような低い声で小さく囁いた。 「ね?言ったやろ?」 |
(070210)