赤 い 点 を つ な い だ ら き っ と ど こ ま で も 行 け る
「ありがとう」
そう言いながら私の頬を触って最後にはおでこにキスをする。
・・・策略というただの謀の様に思えて仕方がなくなる。
でもそんなにあなたが頭のいい人とは思えないから笑っちゃうんだよ。
でもね、教えて欲しいのはそんなことじゃない。
あなたは確かに私にキスもした。お風呂に一緒にはいる日もあった。
一緒に1つの布団で寝た日だってあった。手をつなぐ日だってあった。
私が一方的に呪文のように彼の名前を呼ぶ日だってあった。
その逆の日だってあったと思う。
できるはず。だってお互い何もかもが初めてなわけじゃない。
お互いは何もかもを知っていて行きつく果てに出会ってしまった。
喧嘩で彼に「私じゃない別の人のほうがよかったんだよ」
と言ったらこれでもかと言うほど怒られた。(壁に穴が開いた。)
彼はきっと色々な意味で臆病。小学生並の臆病。
それでいてお化けなんか信じちゃって夜に口笛吹くなって怒っちゃって。
私達は色々な意味で愚か者。
いつだってあなたは色々な意味で愚か者なのよ。私もかなりの愚か者。
神様はいつだって完璧主義だけど人がそうならなかったのは唯一の後悔。
「、俺はもう怒ってないからさ。」
「知ってるよ。私も怒ってないよ。」
そうして行き着くのは一番最初の「ありがとう」でまた私にキスをした。
この続いていく赤い点をたどったらどこまでもいける。
この赤い点は君の軌跡で私の道しるべだから。
でもその赤はきっと許される赤ではないんだね。