突然崩れ落ちることになるなんて知らなかった。きっと君はこのままだと思ったんだ。
「君がそういうふうになるなんて誰が予測したの?」
「僕にもわからなかったよ。」
サイレンはいつでも鳴っていたのかもしれない。
「じゃあ僕も君に質問だ。」
「・・・。」
「いつから君は大人になった?」
「・・・。」
「わからないだろ?同じことだよ。」
君は口調すら変わってない。君は・・・君は・・・
「なんでかな・・・変に気になったの。」
「そういう時もあるさ。」
「でも、表に出してしまうことはなかったのに。」
「あるよ。僕もあるから。」
「ピンと来ないよ」
「そういう時はグッとしまっておくよ。」
「そう・・・」
そうして君は私の腕を引っ張って自分の所に引き戻した。少しだけ微笑んで見せた君。
そうして私をもう少しだけ近づけた。私が黙っていると
「そうやって心の中で気持ちを押し殺すんだ。」
もうすぐ陽がのぼる